Harmony入会のきっかけ編(家族との別れ14)


前回からの続き

次の日。

子供たちと会えたのは嬉しい、久しぶりに家族を味わえた。

しかし私の目的は家族を迎えに来たのだ、説得はしたいがいきなりそれを言っても難しいだろう。
だからといって時間も無い、何しろ片道2日近く掛かり、往復だけで4日、私のように普通のサラリーマンにはかなり厳しいスケジュールだ。
明日にはもう帰らなければならない。

妻の実家は観光地、ロシア最南端の黒海に面した町だが、今は冬、観光をする時間も無く、そして「観光を楽しむ」こんなゆとりなど私の心には全くない。

部屋の中に、ず~っと居るのも何なので、 私の家族と姪で家の近くに散歩に出かけた、家のすぐ近くの公園に子供の為の遊戯施設が有る、 日本にも昔は有った危険そうな遊具もあるが、ここでは事故が起きても日本のようにすぐに撤去までには至らないであろう。

その公園で子供達を遊ばせていると、それぞれ子供の性格がでる、下の娘はまだ小さいので、乗り物も限られるが、ロシア人の子は、私を○○○と名前で呼び「あそこへ乗せて、ここへ乗せて、ここから降ろして」と、言葉と分かりやすいジェスチャーで活発に遊ぶ、私の上の娘は自分で好きな乗り物に乗って遊ぶが、自分で乗る事のできる範囲内で遊ぶ、あまり高い所には登ろうとしない。

ここでちょっとした事故が起きた。
上の娘がブランコに乗っている時、変なタイミングでブランコから飛び降りた、そのまま立ち上がってしまい、このままだと、まだ動いているブランコが娘を直撃する瞬間があった、妻は「危ない」とロシア語で叫んだが、私は間に合うわけもないのに思わず駆け寄った。
当然ながら間に合わず、ブランコは上の娘を直撃!

娘は泣きながら妻の所へ抱き着きに行く。

ここで、自分でも感じ取ったのは、「間に合うはずもないのに思わず駆け寄る。これが父親の本能なのかな…….。」
私は必ずこの家族を必ず取り戻したい。

次回へ続く。

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